おーい、でてこーい

某方のブログに書かせていただいたのを、そのまま持ってきました。
 
今回の原発問題。小学生の頃に読んだ星新一の「お~い、でてこ~い」っていうショートショートを思い出すんですよね。詳細は忘れちゃってますが…
 
…ある街の古い祠跡で大きな穴が発見された。あまりに深くて底も見えない。深さを測ろうとロープを垂らしても途中できれてしまう。穴の底に向かってさけんでみた「お~い」「お~い。でてこ~い。」返事無し。石を放りこんでみた。見えはしないが無限に落ちて行っている感じがした。やがてこの大穴は有名になった。なんせなんでも呑みこんでくれるのだ。ごみ・汚物・廃材…人間の文化の副産物、なんでもこばまず呑みこんでくれる。
中には犯罪組織みたいな連中も色々放りこんだようだ。そしてついには原発の使用済み燃料といった危険物まで放りこみだした。何せ底なしなのだ、遠慮はいらない。大穴はその後も、あらゆるものを飲みこみながら沈黙を保ち続けた。
 
・・・・ここから勝手に一部改変(^^ゞ
 
西暦2011年。地デジ化まであと2カ月。首都東京では新タワーの建設が予定通り進んでいた。コ○トマンは今日も絶好調。建設中のタワーの先端で深々とペルメルを吸いこんだ。
 
その時、どこからか声が聞こえた。「お~い」。コ○トマンはふと顔をあげる。ここは地上500m、「そんなばかな」といいながら首を振る。口元のペルメルに手をやろうととするとまた声が聞こえた。「お~い、でてこ~い」。
空をまぶしそうに見上げるコ○トマン。かれをかすめて、石が一つ落下していった・・・・。